J-ROCK LIVE NETLIVE REPORT > THE YELLOW MONKEY( ザ・イエローモンキー )

1998.05.28   @山梨県立県民文化ホール
THE YELLOW MONKEY - PUNCH DRUNKARD TOUR 1998/99

PUNCH DRUNKARD / THE YELLOW MONKEY

<収録曲>
1. パンチドランカー
2. 球根
3. 間違いねえな
4. ゴージャス
5. 見して 見して
6. クズ社会の赤いバラ
7. セックスレスデス
8. エヴリデイ
9. SEA
10. BURN(Album Version)
11. 甘い経験
12. 離れるな
13. LOVE LOVE SHOW(Album Version)
  千葉のライヴレポートを書いた後、ずっと考えていた。お香が気持ち悪くて、警備スタッフが鬱陶しかったのも事実。でもそれ以上に心に引っかかっていたものは、見えなかったオーラと感じられなかった気迫。

  手元にチケットはあるものの、気乗りしなかった僕。でも、本当に変わったのは僕なのか、THE YELLOW MONKEYなのか。それを確かめるためにも絶対行くべきだと強く勧めるM氏に半ば引きずられるように山梨まで来てしまった。

  幼稚園の頃、甲府市内に住んでいたのでライヴ前に一通り懐かしい場所を見て回る。街並みはすっかり変わっていたけれど、変わらない場所もあり、ちょっとしたノスタルジー。

  開場時間近くになって会場の駐車場に滑り込む。空いていた最後の一台のスペースに車を停めると、偶然、真向かいにはEMMAの愛車ポルシェ。………意表を突いた変な色( 絶対、白だと思っていたので )。ま、いいか。

■

  今日は2階席。千葉の時のように僕を妨害する物はないはずだ。

  オープニング、インド風の曲が流れる。この前もそうだったんだっけ…?メンバー定位置につき「パンチドランカー」が始まる。ああ、やっぱりこのくらいの距離( 2階2列目 )が僕にはちょうどいいみたい。こうやって正面から見ていると次々にメンバーにスポットライトが当たり音が重なっていく様が分かる。まるでこの曲のイントロはライヴのオープニングを想定して作られたかのようだ。
  2曲目、今日は「Chelsea Girl」。懐かしい曲だけどわりとライヴの定番ぽい印象がある。

  吉井和哉、EMMA、HEESEYと三人とも珍しく色味の似た衣装( 黒 )。EMMAは中盤の曲途中( ! )で上着を脱いだ。ANNIEは…いつも通り。

  「山梨初上陸だからサービスしちゃうよ。」と吉井和哉。珍しい曲でも演ってくれるのかなとちょっと期待するが、セットリスト的にはほとんど変わらず。でもメンバーのテンションは異様に高かった。

  吉井和哉はギターを持たずに「球根」へ。TVの歌番組でも必ずギターを持って歌っていたので珍しい事なのでは。「( ♪ )でも希望の〜」部分の「の」の音をアルバムより3度上の音で歌う。紫の炎のライヴレポにもよく書いたけど、こういうライヴならではの音が聞けるのは嬉しい。

  「見して 見して」の途中で「山梨の花子は葡萄の匂いがする」と笑う。そりゃあ確かに葡萄の産地ではあるけれど…(笑)。

  「クズ社会の赤いバラ」で、「( ♪ )マスカラとホステスの〜」のところ。この前はなんのジェスチャーなのかよく分かんなかったけど、水割り作るフリをしてたんだね。

  「天国旅行」の前のMC。「みんなに聞いて欲しいことがあります。」会場一瞬静かになる。「そんな、シーンとしなくていいから(笑)。」内容は富士山が静岡のものか、山梨のものかという話で、会場から「両方のもの!!」って声があがって、「みんなのものって言いたかったのに、オチを取られたぁ。」と半分本気で口惜しがっていた。
  「富士山は好きですか?富士山は遠くから見るときれいだけど、近くで見るとあんまりきれいじゃないんだよね。…イエローモンキーみたいだな。」会場からは「そんなことないよ」的な声があがっていたけど、なんか今日の僕にはしっくりくるなぁ( 苦笑)。
  「嘘は天国まで持っていくと本当になるんだよ。」は、一番印象に残った言葉。
  アルバムでは間奏にあたるところで、♪天国に行きたいな…と歌う。短調のこの曲で切ないメロディーラインで歌われると、色々考えてしまうよ。今、「死」を考えているのか、死んだら天国に行きたいのか、または違う意味の天国なのか。

  「赤裸々GO!GO!GO!」以降、ハイテンポな曲のせいもあって、会場とメンバーのテンションは落ちることを知らず。「甘い経験」で吉井和哉は、最前とステージの間に降り、端から端まで走りながら歌っていた。煽るような瞳なのに、なんとなく切ない感じを受けた。
  「( ♪ )汗をかいていたね〜」の部分では横にいたEMMAの胸の汗を手で拭って口元に持っていく( どうしてもライヴ中、一回は触りたいみたいだね… )。
  ライヴの最後の方( 「LOVE LOVE SHOW」あたりだったかなぁ? )では、EMMAもステージ袖から大胆にも客席に降り、もみくちゃにされながらもギターを弾いていたのにはちょっと驚いた。

  「イエローモンキーも闘っています。誰かと闘ってるってことじゃなくて、自分自身とね。だからみんなも自分の信じたことを一生懸命やってください。くだらないことでも続けていれば芸術になるから。」
  そうか。あの日も「闘ってる」って言ってたんだっけ。吉井和哉と「闘う」がイメージ的に一つにならずにそのまま忘れて「頑張ってる」って言葉を当てはめて書いたけど、「闘って」るんだね。その結果はまた次のアルバムに出るんだろうか。
  「パンチドランカー」以外でも、まるで見えない敵にパンチを繰り出すようなポーズを何度も何度もするのが目についた。

  後半、「OASISが、何だ!!」というMCで会場から賛同を得たりしていた。( OASISと競ってるのか?(笑))

  吉井和哉のギターの色がよく見えた。クリーム色、水色、オレンジっぽい色、どのギターもわりとのっぺりした色で、なんとなく吉井和哉のイメージと違う。まぁ、吉井和哉とギターという図式はあまり頭にない。どちらかというとステージを這い回っている印象が強いから。ライヴ中、匍匐前進( ほふくぜんしん )するアーティストは、おそらく吉井和哉ただ一人だろう。

  「いつまでも離れるな。」というMCから「離れるな」へ。以前は「浮気してもいいから。でも戻って来てね。」発言をしていたのに、ストレートに「離れるな」とは、そういうところもだんだん変わってきているのか。吉井和哉とEMMAが頭をつき合わせてギターを弾いていたのはこの曲だった。

  吉井和哉は「まだ首輪がついてるんだよ。」と自分の首を触って、ラストは「WELCOME TO MY DOGHOUSE」。

■

  いいライヴだったと思う。でもパワフルということと、気迫とは違う。一生懸命なのとオーラが出ているということとは違う。僕が変わったのか、THE YELLOW MONKEYが変わったのか、結局それはよく分からない。ただ、これが最後のライヴになることはなさそうだ。

1998.05.29
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