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1998.08.23   @日比谷野外大音楽堂
エレファントカシマシ - 恒例!夏の野音 '98

エレファントカシマシ

  1981年結成。88年にEPIC SONYよりシングル「デーデ」でデビュー。96年4月に、PONY CANYONに移籍。シングル「悲しみの果て」をリリース。99年には東芝EMIに移籍。

  ある種、独特な雰囲気で、一部のファンの間ではカリスマ的存在だったが不遇の時代が続く。「悲しみの果て」あたりから一般的メジャーになった。その後Vo.の宮本浩次は俳優としてドラマ出演も。

  リリースアルバムは 「奴隷天国」「東京の空」「ココロに花を」「明日に向かって走れ−月夜の歌−」「愛と夢」など。


メンバー
Vo.宮本 浩次
1966年6月12日生まれ。東京都北区赤羽台出身。O型。愛称は「みやじ」。

G.石森 敏行
1967年3月18日生まれ。東京都北区赤羽育ち。愛称は「石くん」。

B.高緑 成治
1966年4月15日生まれ。東京都中央区月島出身。愛称は「成ちゃん」。

Dr.冨永 義之
1966年4月14日生まれ。東京都北区赤羽出身。愛称は「トミー」。


ココロに花を / エレファントカシマシ

<収録曲>
1. ドビッシャー男
2. 悲しみの果て
3. かけだす男
4. 孤独な旅人
5. おまえと突っ走る
6. 四月の風
7. 愛の日々
8. うれしけりゃとんでゆけよ
9. 流されてゆこう
10. Baby自転車
11. OH YEAH!(ココロに花を)

「ココロに花を」 詳細と試聴
  真夏。憧れの日比谷野音。
  「ああ、ここでMaryが歌ったんだなぁ。MODSの雨の伝説ライヴもここだったんだなぁ」と、幾度となく観たビデオの風景が頭の中に浮かび、初めてなのに懐かしいような不思議な感覚。ステージと客席を交互に見渡してなぜか少し泣きたくなるような感じ。ライヴ会場を見てこんなにドキドキするのは初めてのことだ。

■

  宮本浩次のMCと、「エレファントカシマシ」というバンドなのに、あまりに他のメンバーが静かなことで「まるで宮本浩次ワンマンだなぁ」と思ったお正月の武道館。
  当時新曲の「はじまりは今」を聞いて、一緒に行った友人と「いい曲だったね」としみじみした春の渋谷公会堂。
  そして野音と、エレファントカシマシのライヴは今年3度目。アルバムを全部揃えるほどの入れ込みようではないが、「悲しみの果て」を聴いたときから気になっていて、また友人の話を聞いて、一度はライヴを観てみたいなと思っていたが、毎回足を運ぶことになるとは(笑)。

  SEが一度止んで、また再開して止むとすーっとメンバー登場。ややしばらくして宮本浩次が駆けてくる。一際歓声が高くなる。
  まだ空は明るい。野外なので客電はなく、ステージセットもシンプル。でもメンバーもシンプルだから、過剰な演出は必要ない感じ。
  オープニングはノリのいい「ファイティングマン」。出てくる早々に宮本浩次はお尻を客席に向け叩いている。ギターソロの前に「ギター石くーん !!」と叫ぶ。
  野外なので音が散ってしまうかと思っていたが、音量は大きめで低音が身体に響いてくる

  2曲目か3曲目あたりで早々と新曲「トゥナイト」を演っていたように思う。「エレファントカシマシです、今日は楽しんで下さい !!」と短く切った髪も元通り伸びて(笑)いつもの宮本浩次らしい風貌で元気に叫ぶ。

  流行りのキャミソールを着た若い女の子、学生風の男の子、中年サラリーマン、カップル、とファン層は広い。野郎の低い声や女の子の「みやもとー !!」という声援が飛び、また曲中に手を伸ばして踊る人がほとんどなく、どっしりと座ったまま聞き入る人もいて、ノリ方が人それぞれ。

  「今年の夏はどうでしたか?」というMCが始まって「海には行ったかー !!」と低い男の声( 多分同じ人だと思うが「「優しい川」演ってくれー !!」とリクエストしていた。)があがる。「それはこっちの台詞。」と応える宮本浩次。話を自己完結する宮本浩次は声援にほとんど反応しない場合が多いが、「五千円( ご声援 )ありがとう。」( 97年12月武道館にて )などと笑いを取ることもある。
※自己完結…客に向かって「〜ですか?」と問いかけるものの、「〜ですね、ま、どーでもいいんですがそんなことは。」「はい、そうですね。」などと話を自己完結させる。また時々話の前後が合わなくなったり、途中で話が途切れたり、とその訳のからなさで宮本浩次のMCは一度聞くと病みつきになる。

  「この野音も夏の思い出にして。」と締めくくり「では旅の歌を…」と「孤独な旅人」と新曲の「good-bye mama」を披露。これがギターのシンプルな音と宮本浩次の声が絡みつくようないい曲( 短調で僕の好きな感じ )で、この日のライヴで一番印象に残った。
  シンプルで男臭くて、破天荒な曲、人生の歌、と現実味のある歌詞のナンバーがほとんどのエレファントカシマシ。それがあまり好きではない僕がライヴに行くほどこのバンドに惹かれる理由は、宮本浩次のMC聞きたさ半分もあるが、アルバムの中にさりげなく入っている胸を締め付けるような短調の楽曲を直に聞きたいからかもしれない。渋谷公会堂で「OH YEAH !( ココロに花を )」や「愛の日々」を聞いた時は本当に嬉しかった。

  1stアルバムから「星の砂」、今年のライヴでは定番の「四月の風」( この曲を聞くと元気になる )「悲しみの果て」「かけだす男」、過去の名曲( ? )「珍奇男」、ガンダーラコンビネーションの「おまえと突っ走る」、そして次から次へと新曲を披露。
※ガンダーラコンビネーション…作詞・作曲/宮本・石森コンビをこう呼ぶ。ちなみに高緑・宮本コンビは「ダンディーブラザーズ」。

  珍しく時々コーラスに参加するギター石くん( この日は服破られなくて良かったね・笑。)、最後まで直立不動、無表情のベースの高緑氏、ただひたすらパワフルなドラムを叩くトミー、そしてステージを駆け回り、バスドラの上に乗ったり、スピーカー台の梁を登ったり、息つく暇もなく喋り歌う自称「総合司会」( いつも言ってる・笑 )の宮本浩次。

  ライヴ開始時は明るかった空が徐々に闇に包まれステージが際立つようになると時折真夏にしては涼しい風が吹いて気持ちいい。変わった仕掛けもなく、楽器の音と宮本浩次の声が響く野音。それゆえ単調な感じも受けたが、このシンプルさがエレファントカシマシなんだろうな。

  アンコールは3回。その度に宮本浩次はTシャツを着替えている。「また着替えてる(笑)。」と僕の近くにいた女の子が笑っている。2回目と3回目のアンコールでメンバー紹介をする。でもマイク向けても他のメンバーは喋らない(笑)。
  客席を「このラインからこっちの人。」と3つに区切り「Hey ! Hey ! Hey ! Hey ! Hey !」と掛け合いをさせる。勝手に客席を区切ったにもかかわらず「ライン上の人は、自分で考えてください。」と、無責任なMC(笑)。

  オーラスナンバーは新曲「ヒトコイシクテ、アイヲモトメテ」で、短調のイントロがとても心にしみる。曲は少し「昔の侍」に似た感じだが、サビがとてもいい。
  この曲で「ああ、しっとりと終わるなぁ。」と思ったのも束の間、最後の最後まで元気に走り回り、喋った後にマイクを床に落として( 「置く」という感じではなく、まさしく「落として」いる )退場する宮本浩次を「ああ、またやってる(笑)。」と半ば呆れた笑いで見送り、僕のエレファントカシマシin日比谷野音は終わった。

1998.08.26
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