J-ROCK LIVE NETLIVE REPORT > FANATIC◇CRISIS( ファナティッククライシス )

1999.04.05   @広島・ナミキジャンクション
FANATIC◇CRISIS - tour 1999 THE.NEVER.INNOCENT

tour 1999 THE.NEVER.INNOCENT
(1999.03.18−05.29)

新潟・フェイズ
金沢・AZ
長野・ライブハウスJ
広島・ナミキジャンクション( 2days )
神戸・チキンジョージ
札幌・ファクトリーホール
仙台・BEEBベースメントシアター( 2days )
松山・サロンキティ
高松・オリーブホール
福岡・ドラムロゴス
沖縄・ヒューマンステージ

・ 追加公演
愛知・愛知勤労会館
大阪・大阪厚生年金会館( 大 )
東京・東京国際フォーラム( A )



THE.LOST.INNOCENT / FANATIC◇CRISIS

<収録曲>
1. 006.9
2. メビウスリング
3. 火の鳥
4. B.R.E.E.Z.E.
5. Crazy for you
6. Maybe true
7. dear myself
8. MASQUERADE IN THE ROOM
9. 龍宮
10. beauties-beauty eyes
11. Rainy merry-go-round
12. crawl
13. 月の虜
14. 運命と哀し過ぎる予感
15. [キミガイルセカイ]
  自分が住んだことのない地域にライヴを観に行くのは初めてだ。今回はちょっとした偶然が重なって、西日本ライヴと友人たちを訪ねる旅になった。

  原爆ドームにほど近い中区のアーケードの一角。
  ライヴ前に広島在住の友人に会う。97年紫の炎ツアーでの西武球場以来だ。イエローモンキーとはさすがにファン層が違うなどど少し立ち話をして、彼女を見送った。

■

  階段を昇って4階へ。「( ナミキは )小さい」とあらかじめ聞いていたが、本当に小さく、いい感じだ。とても天井が低い。初めての会場では、いつも中に入ってまず、最後列とマイクスタンドとの距離でその大きさを確かめるが、ここはギルティ以来、わくわくする距離だ。

  30分も押してライヴが始まった。かなり待たされた感じだが、その後の展開ですべて帳消しだ。

  オープニングはニューアルバム『THE.LOST.INNOCENT』から「crawl」。ハードなギター音が鳴り響き、白い照明が点滅する中、メンバー登場。努は胸にオブジェのついた黒いエナメル衣装で両手を広げ客席に身を乗り出す。まるで吸血鬼のよう。TVでは決して観ることの出来ないライヴならではのアイメイクをほどこした姿は、なかなか魅力的だ。
  「Maybe true」のイントロが流れ、努が天井の高さを確かめているのが可笑しい。「火の鳥」、「B.R.E.E.Z.E.」。こんな序盤で僕はなぜか感極まる。
  ニューアルバムからの「Crazy for you」、「龍宮」、前回シングル「ジェラシー」が続いていく。上着を脱ぎ、半袖になった努の腕はもう汗で濡れて、かなりの熱さ( 暑さ )を物語っている。
  一週間後に発売される新曲「7」も披露。んー、あたりさわりのないシングル向けの明るい曲で、僕には今ひとつ。でもFANATIC◇CRISISのターゲットはティーンエイジャーだし、方向性としては、いかにもFANATIC◇CRISISらしい曲で、きっとそれなりにヒットするのだろう。

  中盤、Shunのトークタイムでは、広島のコンビニ「ポプラ」( お気に入りらしい )の話題で盛り上がる。「広島を侮ってた…なんで東京にポプラがあるんだー!!」とポプラ東京進出を快く思ってない様子(笑)。徹につっこまれながら、ひとしきり話が終わると、メンバー演奏開始、2ビートのリズムに乗せて、否応なく「ポプラの唄」を熱唱させられるShun。お約束のパターンだね(笑)。Shunのこのキレ方は、ラジオ出演などの際、指が震え、小動物のように怯えるほど緊張する裏返しの姿なのだろうか(笑)。

  「まだまだいけるねー?ついてこいよー!」というMCをところどころに挟みライヴが進む。

  今回のアルバムにはスローナンバーが何曲かあり、薄暗い照明の中でしっとり歌う努の姿が印象的だ。( ライヴではいつも明るく飛ばしてるバンドというイメージがつきまとっていたので。 )
  「( ♪ )"生きる事"に意味があるのなら教えてくれ」という歌詞のある「月の虜」もアルバムを聴いた時点ではそうインパクトのなかった曲だが、ライヴで聴いてとても好きになった。

  本編のラストは「[キミガイルセカイ]」。この曲もスローナンバーで切ない世界観を持つ。時折会場から歌声が響く。ドラムは打ち込みが使用され、その間徹は下を向いていたが、ラストの部分でパワフルなドラミングを披露。アルバムではあまりに不自然に壮大な音になるこの部分が、ライヴでこういうパフォーマンスになるとは!!言葉では上手く伝えられない息を飲むほどの威圧感。いつもは淡々とドラムを叩く徹だけに、こういう姿は圧巻だ。会場に響き渡る音、予想もしていなかった展開に、瞬きも出来ず、背伸びをして一点を見つめ続けた。きっと会場にいた誰もが金縛りにあってたんじゃないかな。

  アンコールは「006.9」のカウントダウンで始まった。ああ、なるほど。アンコールのオープニングにこれを持ってきたか。アルバムではこれが1曲目なので、これで幕開けかと思っていたんだけど、こういう演出も意表をついて面白いね。そしてそのまま「メビウスリング」へ。

  努は「もうどうなってもいいよ。死んでもいいよ。」と大胆な台詞を口にする。それだけテンションが高いということだろう。その後の「HYSTERIC EARTH」、「独裁者」では、その思いの丈を吐き出すように熱く歌い続けた。その歌声と姿は今までに聞いたことも見たこともない感じで、この空気を共有できることをとても幸せに思った。
  オーラスは「Love Me」。サビを歌い続ける会場に何度も「Thank you!」を繰り返し、嬉しそうだった。

  全体の構成、努の壊れ具合、徹のドラミング、会場の熱さ…そして僕の気持ち、今まで観たFANATIC◇CRISISのライヴのベスト1だ。東京でありがちの味気ないライヴとは全く違い、新鮮で本当に最高だった。

1999.04.11
FANATIC◇CRISISの音源をチェック!



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