J-ROCK LIVE NETLIVE REPORT > FANATIC◇CRISIS( ファナティッククライシス )

1998.08.17   @名古屋・DIAMOND HALL
FANATIC◇CRISIS - tour 1998 PHOENIXISM

火の鳥 / FANATIC◇CRISIS

<収録曲>
1. 火の鳥
2. BLUE EARTH-花咲く丘で-
3. 火の鳥(Vox Less Version)
  地元の人にはきっとなじみのこのハコもよそ者には未知の場所( 名古屋に住んでいたのはもう15年ほど前だし )。地図で確かめたにも関わらず地下鉄から地上に上がるとまったく分からない。ライヴ会場へ向かうそれらしい人の筋もなく、とりあえずなんとなく歩いていくと目当てのビルを発見。これぞ獣の勘か?( 違う )。

  会場はビルの5階。蒸し暑い階段に並び、ようやくロビーに到着。インディーズ時代のビデオでも売ってないかなぁと物販コーナーをちらりと覗くが残念ながら( 当然ながら)メジャー物しか売っておらず。ま、いいか、どうせ小銭しか持ってないし( ライヴの時は、ポケットに小銭とチケットで充分さ )。

■

  広さは赤坂BLITZの半分くらいかな。チケットの整理番号から推測すると700人弱といったところ。圧倒的に女の子が多いが、東京よりは野郎の姿も目立つ。
  僕は愛用のブーツを履くと約180pになってしまうので、どこで観ようかちょっと迷ったけれど、幸い後ろは段差があり高くなっていたことと、「もうライヴハウスで観ることもなくなるんだろうなぁ…次は日比谷野音で遠いしなぁ…」ということで、真ん中あたりで観ることにする。

  石月 努の衣装はBLITZと同じ、赤地に黒と白のチェックのブレザーだったけど、サイドの髪をヘアピンで留めて( ベースのRYUJIとお揃い )、目の周りを黒く縁取ったアイメイクが濃く、少しだけインディーズの頃を彷彿させる。
※アイメイクが濃く…インディーズ時代のアルバムジャケットなどでは石月 努( 他のメンバーも )のメイクは濃い。現在では素の徹がアイラインを入れている写真を見ると「男でもここまで変わるのか。」と感心する。

  出てきて早々にRYUJIは何度も中指を立て会場を煽る。石月 努も、それ以上前に行くことも出来ないくらいの前列に対して「もっと前へおいでよ」、とばかりに手招きをする。地元なだけに気合いの入れ方が違うようだ。

  「火の鳥」、「サーカス」、「Baby's Talk」と3曲演奏の後
  「いつの間にかデビューして1年経ちました。元気にしてましたか?いい子にしてた?」とMCが入る。( ………汗。)

  ライヴが始まってすぐ銀色の紙吹雪がひらひらと舞い落ちてきて「お、演出違うのか?」と思ったが、どっと降ってくる気配もなく、たまたま天井に残っていた一部が落ちてきただけのようだ。

  ステージの照明が紅くなり、メンバーのシルエットが浮き上がる。オルガンの音色が妖しげな旋律のイントロを奏でる「ジェラシー」。新曲のせいか初めからハイテンションな会場も、踊る人はまばらで聞きいるように静かだったのが印象的。歌詞を聞き取ろうとしたが、音が悪くほとんどわからず。ライヴ中、何度もハウリングが起きていたのも気になった。

  「月の花」はライヴで聞くのが楽しみになった曲。
  幻想的なテイストの楽曲( 「クライム バレエ」、「火の鳥」、「独裁者」など )の歌詞に出てくる女性像とその彼女に向けられる想いには一貫性があるように思う。

  リズムの緩急が激しい「独裁者」も心の準備ができているので安心して聞ける。BLITZで聞いたときは、「アルバムのアレンジの方が好きだなぁ」と思ったが、これはこれでまたいいかも、と思う。前半( 「もう二度と迷わないで」まで )がものすごいアップテンポで「( ♪ )僕のスベテ奪ってよ」から、スローテンポになり、「( ♪ )星がオチル」後の間奏からまたアップテンポに…という具合で、そのうち病みつきになるんだろうな。
  「マスクをつけている人はいませんか?」と始まる「MASK」は、歌詞がハードで、音がノイジーでFANATIC◇CRISISのナンバーの中では異色を放つ曲。
  「HYSTERIC EARTH」は少しテンポが早いように感じる。コーラス部分をRYUJIが担当していたように思う。
  「スピードコレクター」では「( ♪ )君の世界で僕は破滅( オリジナルは「絶滅」)しよう」と歌っていた。
  全体的にはギターが二人いるにも関わらず意外と音は薄い気がするけど、「火の鳥」のカップリングナンバー「BLUE EARTH〜花咲く丘で〜」ではサビの部分でギターの音がきれいに響いていた。

  セットリストは変わらずで特に新しい発見はなかったが、ところどころ歌詞がアルバムと変わっていたり、サビのワンフレーズを歌わなかったり、観ていた場所と照明の影響で何度もダンスホールさながらの光景になっていたのが面白かった。

  地元ということで、ギターのshunが郡上踊り( 彼のブームは「げんさん」らしい )を披露。ただしこのネタを知っていた人はほとんどおらず。「ファナティックのライヴに来るなら、ちゃんと覚えてこなきゃー」と裏声で声高に叫ぶ。そ、そうだったのか(笑)。
  ギターの和也とドラムの徹をバックに「( ♪ )げんさん  げんさんと  鳴く鳥は〜」と頭にタオルを巻いて踊る姿は、ビジュアル四天王と呼ばれるバンドのメンバーか?と思うほど(笑)。ラジオなどを聞いていても分かるが、彼はファナティックのお笑い担当らしい。ただしギターを弾き始めるとかなり鋭い眼に戻る。
  どうやら会場のみんなに踊りを教えて一緒に踊ろうとしていたらしいが、結局本人がうまく踊ることができず、「これ以上やってたらFANATIC◇CRISISにいられなくなるー(笑)」と盆踊りタイム終了。
  定位置に戻りギターを抱えようとすると、石月 努に「タオル、タオル」とつっこまれていた。まさかタオルを巻いたままギターを弾くつもりではなかったと思うが(笑)。
  こういうメンバーのMCの間中、ヴォーカルがステージのはじっこに座って観ているのは僕が観たライヴの中でも珍しいパターン。この日はshunのギターをいじっていた。そういえばメンバー紹介もしないな。

  アンコールに応えてステージに現れたメンバーは石月 努以外、黄色いTシャツ。胸に石月 努がデザインした赤いヤギ女(笑)が描かれている。RYUJIは最前列に手を伸ばしステージの端から端へと走る。ライヴ中盤でステージに投げ入れられた小さな人形を拾い上げ、大事そうにアンプの上に置いたりと、バンドの中で一番性格の優しそうな印象を受ける。

  メジャーデビュー曲の「SUPER SOUL」と「ONE」の前に「この会場にいる大切なみんな」というフレーズを交えたMCあり。このあたりは明るく前向きな姿勢と楽曲がほほえましい。10代の頃にこういうバンドを好きだったのなら僕の性格もまた変わっていたかもしれないなと、時折ステージの端でオーディエンスの目を見ながら歌う石月 努の笑顔を見て思う。

  帰り際、RYUJIの投げたピックが肩にゴツンと当たってすごく痛かった。金属の固まりが当たったのかと思ったほど。一瞬ムッとして投げ返そうと思ったが、後ろの子に拾われてしまったので、幸か不幸か乱闘回避( っつーか、闘わないと思うけど )。

■

  待ち時間も入れて3時間ほど立ちっぱなしのライヴのあと、東名( 高速)を飛ばして帰宅。運転していたわけじゃないけど、さすがに疲れた。

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